大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)2665 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人村山輝雄の上告趣意第一点について。

被告人の司法警察員に対する所論の供述には、所論の如く相矛盾するところがあ

るからといつて、少しも右供述の任意性を疑わしめるものでないことはいうまでも

ないところである。そして、仮りに右供述が所論の如く係官から「あゝだろう、こ

うだろう」と言われたので止むなくなされたものであつたとしても、事件の全般を

通じて右供述が強制、拷問等によるものであることを思わせる何らの痕跡もなく、

却つて被告人自ら第一審公判廷において右供述は任意になされたものであり、強制、

拷問又は脅迫され、無理にいわされたことはない旨陳述している本件においては、

右供述を憲法三八条二項にいわゆる強制によるものということのできないことは、

当裁判所の判例の趣旨に徴し極めて明白であり(昭和二二年(れ)第二五三号、同

二三年七月一四日大法廷判決参照)、論旨は理由がない。

同第二点について。

被告人の本件強盗を教唆した旨の所論自白と被教唆者たる第一審相被告人Aの被

告人から右教唆を受けた旨の供述(自白)とによつて、右教唆の事実を認定しても、

憲法三八条三項に違反するものでないことは当裁判所の判例の趣旨に徴し明かであ

つて(昭和二三年(れ)第七七号、同二四年五月一八日大法廷判決参照)、論旨は

この点において既に理由がない。

同第三点は刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

なお、記録を調べても、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められないから、

同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年三月二〇日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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